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レバンガ北海道 トーステン・ロイブルHC 就任会見実施のご報告
いつもレバンガ北海道への全“緑”応援をありがとうございます。
本日6月4日、COCONO SUSUKINOにて、トーステン・ロイブル新HCの就任会見を実施いたしましたので、ロイブルHC、桜井GMのコメントをご紹介いたします。
トーステン・ロイブルHC コメント

皆さん、こんにちは。(日本語でご挨拶)
桜井GMからのありがたい言葉に感謝します。ありがとうございます。
また、本日こんなにも多くの方々にお集まりいただき、お会いできたことに重ねて感謝いたします。
もしかしたら会場にいる皆さんの中で、13年前に指揮を執っていたことを覚えてくださっている方もいるかと思いますが、皆さんの記憶の中で良い思い出となっていること願い、本日の会見に臨んでいます。
14年ぶりに北海道に帰ってきてくれてありがとうございます。
色々な選択肢や、他からもオファーがあったと予想しますが、北海道を選んだ一番の決め手は。
素晴らしい質問をありがとうございます。
よく色々な方から聞かれるのですが、2012年に北海道を去ってから、母国であるドイツ、チェコ、日本国内と色々なクラブからのお話はいただきました。
そのオファーのどれもしっくりこなく、もちろん国際舞台でのナショナルチームのコーチはやりがいはありましたが、今回レバンガ北海道から話があったときに、英語の慣用句で「I have butterflies (in my stomach).」とありますが、良い意味でドキドキして胸が高まりました。
レバンガ北海道初年度に指揮を執ったときに、タレント選手が揃っていたわけではなくクラブの環境も非常に厳しかった中で、勝つチームを作り上げたという達成感が大きくありました。
その思いがあったからこそ、今回のオファーにワクワクする気持ちがあふれてきて、将来的なことを考えても、色々なチャンスがレバンガ北海道にはあると思いますし、北海道というチームの歴史の一部をまた自分も一緒に歩みたいと思いました。
チームと共にまた達成感を味わいたいという気持ちが強く、今回北海道に帰ってきました。

当時、折茂武彦社長、桜井良太GMがチームの中心選手でしたが、現在は引退し、当時のチームとは全く異なっていると思います。新チームは富永啓生選手の加入も決定していますが、どのようなチームにしていきたいですか。
まだ桜井選手が現役であれば、もっと簡単な決断でここに来ていたと思います。(ニッコリ)
レバンガ北海道は新しいチームになると思っています。
新シーズンのチームは、非常に若いチームで、年齢が若いことで経験が少ない選手もいるかと思いますが、みんなハングリーでポジティブな姿勢を持っている選手ばかりだと思いますし、トップクオリティの富永選手が加入することもチームにとってプラスだと思います。
自分が目指しているバスケットボール、チームの形は現代バスケです。
昔のバスケとは違う形で、現代の、かつ将来的にも今後変わっていくバスケのスタイルを追求していきたいと思います。
まず、ディフェンスではフルコートで当たっていく姿と、ペースをアップテンポにして、ドライブやボールの動きをより多くしていき、最終的にはファンの皆さんが観て楽しんでいただけるチームの姿をコートで披露したいと思っています。
富永啓生選手に期待すること
彼に初めて会ったのは2017年で、日本人選手の中では、ナショナルチームの中で一番多くの時間を過ごした選手の一人です。
U16日本代表、U18日本代表でのアジア選手権、ヨーロッパの大会も2回ほど一緒に行っていますし、3×3の日本代表でもともに過ごしてきた中、富永選手のキャリアは大きく成長を続けている状況でしたが、ここ数年足踏みをしていると思うので、彼が日本に戻り質の高いBリーグ、レバンガ北海道でプレーすることは、彼のNBAへの夢に繋がると思いますし、北海道でプレーして成長していって欲しいと思っています。
彼がNBAに行くことは現実的だと思っていますし、信じています。
国際的に見てもオフェンスはトップレベルだと思っています。
ただ、そこに辿り着くまでに、成長して向上しなければいけない要素があると思いますので、そのチャンスを掴むために、ここ北海道でプレーすることで成長して、シューターとしての役割を全うしてもらいたいと思っています。
あと1点だけ、クリアにしたいのですが、彼が北海道にくる理由は自分がレバンガ北海道のHCだからですかと聞かれるのですが、そうではありません。
チームを選ぶうえで相談を受けましたが、自分にとって一番フィットするチームを選んで欲しいと伝えましたし、もしそれがレバンガ北海道でないのであれば北海道に来る必要はないと。
自分がHCであろうがなかろうが、富永選手のキャリアにとって最適なチームに行って欲しいと伝えていました。
最終的に、お互いへの信頼がある中で、自分がHCであるということが少しはプラスだったかもしれませんが、それが理由で彼が移籍してきたわけではないことをお伝えしたいと思います。
新シーズンの具体的な目標と、そのためにどういったところを伸ばしてバスケをしていきたいか
まだロスターも固まっていないこともあり、現時点で今季の目標を語るのは早いのではないかと感じています。
ドイツ人なのでよく完璧主義なのではないかと言われるのですが、新シーズン、チームに対して完璧は求めていません。
ひとつの目標としては、チームとして向上していくことと、しっかりと将来のために準備をしていくことです。
2026-27シーズンからはB.PREMIERも始まりますし、北海道は今日お集まりのようなメディアの皆さん、ファンの皆さん、関係者の皆さんに支えられており、大きなポテンシャルがあるクラブだと思いますので、大きなチャンスが訪れると思っています。
そのための準備をしておかないと、チャンスが巡ってきた時に準備を始めても遅いので、チームとしてハードワークを貫いて、短期の目標は完璧にプレーすることではないので、フラストレーションをためずに全員で全力を尽くして、将来のために準備していくことがお伝えできる目標だと思っています。
北海道のファンの皆さんに見せたいバスケはどのようなものでしょうか
言葉で簡単にまとめると、エンターテインメント性があるチームにしていきたいです。
先ほどもお伝えしましたが、若いチームゆえ経験が少ないかもしれませんが、エネルギーを持って高い強度でプレーしてもらいたいので、ディフェンスでプレッシャーを与えて、全員で走るということです。
自分がレバンガ北海道の初年度に指揮を執った時も、ディフェンスをして走ることをテーマにやってきたのですが、新シーズンのチームはその時よりも若いので、より強度を上げて、ディフェンスを中心に走れると思っています。
富永選手含めて、他にも外角のシュートが得意な選手もいますので、プラスαでシュート力とのコンビネーションだと思っています。
複雑なバスケをしたいとは思っていません。戦略戦術を重視することで複雑すぎて選手が混乱したり重くなったりしないよう、よりシンプルなバスケにしたいと思っています。
しっかりとペイントにアタックして、良いスペーシングをとってボールの動きも多くして、観ているファンの皆さんが楽しめるエンターテインメント性のあるバスケをしていきたいと思います。
そして、バスケットの基礎、ファンダメンタルを大事にしています。
日本代表で指揮を執っている時にも感じたのは、タレント性のある国やサイズの大きなチームに対して、日本が苦戦するのはパスの技術だと思っています。
それは北海道も同じ状況だと思っています。
サイズが大きいわけではないですしタレントは豊富ではないかもしれませんが、ファンダメンタルがしっかりしていれば、タレント性やサイズの大きなチームにも勝てると信じています。
若い選手たちとともに成長して、ボールの動きがオフェンスでは鍵になってくると思いますので、そこを徹底してチームを作りたいと思います。
選手のモチベーションを高めることに長けていると桜井GMが評していましたが、どのように高めたいですか
選手のモチベーションを上げることに関しては、コーチが選手に何かをしてモチベーションを上げることは不可能だと思っています。
選手たちにモチベーションを上げてもらうためには、選手それぞれが自分のモチベーションを上げられるようにしていかなければいけないです。
そのためには、考え方やものの見方を変えてもらうことが必要になると思っています。
最終的には選手のモチベーションを上げるのは選手自身なので、そのための姿勢であったり、モチベーションを上げるスキルを教えていきたいと思っています。
クラブやマネジメント陣がリクルートをするとき、クラブのことやチームの環境をより良く見せるような話し方をすることが多いと思うのですが、桜井GMと話したときは、正直に今のクラブの現実的な課題やチームの現状を話してくれました。
正直に話してくれたことも、自分がここに来る決め手のひとつになったと感じています。
選手たちも同じであり、それぞれの現状を受け止め、受け入れた中で何をしなければいけないのか、バスケのスキルは練習をすれば磨くことはできると思いますが、自分がよく言うのは、“ハードワークに勝るものはない”という言葉で、その考えを理解してもらいたいと思います。
日本のリーグでは、すべてのチームがハードワークをし、勝ちたいと思っていると思います。
他のチーム以上に、あと一歩ハードワークできるか、勝つことを信じるか、というマインドを変えていくことが最終的に成功につながると信じています。
北海道のファンの印象を教えてください
自分がレバンガ北海道の初年度にHCに就任した時から比べても、リーグも成長していますし、総合的にファンの皆さんの数も増えたと思っていますが、当時から北海道のファンの皆さんは常に情熱を持ってチームを応援してくれていて、アウェーでも会場に応援しに来てくれていた印象が強いですし、他のチームからもファンの熱さをうらやましがられてる印象でした。
バレンタインの時にも抱えきれないくらいのたくさんのプレゼントをいただきびっくりしました。(ニッコリ)
当時と変わらずに、ファンの皆さんの存在は特別です。

これからチームを作っていくうえで楽しみにしていること
若いチームを指導することは好きです。
代表クラスやベテラン選手は何かを指導して伝えれば、何をすれば良いのか理解して返してくれます。
若い選手は、成長という意味では大きなポテンシャルを秘めていると思いますので、選手の成長の手助けになれればと考えています。
レバンガ北海道はリーグNo.1のサラリーではないかもしれませんが、北海道でプレーすることで若い選手が将来成長できるプログラムを作っていく一員になれればいいなと思いますし、楽しみにしています。
レバンガ北海道のクラブとしての魅力、北海道の土地の魅力は
これまでにバスケットボールを通じて35か国くらい様々な国を訪れていますが、北海道の街は素晴らしいなと思っています。
チェコのプラハも素晴らしい街ですが、その次に浮かぶのが札幌です。
自然に囲まれた街、人々、レバンガ北海道を長く応援してきているファンの皆さんは色々な経験をされてきたと思います。
勝つシーズンより、負けてきたシーズンの方が多いと思います。
そのような歴史の中で、どんなときもクラブを応援してくれている特別な存在であると思っています。
常にチームをサポートしてくれている皆さんのポジティブな姿勢、エネルギーに感謝していますし、札幌が大好きです。
それにプラスして、このクラブには元日本代表でもありバスケをよく理解している、折茂武彦社長、桜井良太GMがいますので、HCとしてもやりやすい環境だと思っています。
レバンガ北海道 GM 桜井良太 コメント

2025-26シーズンより新HCとしてトーステン・ロイブル氏に指揮を執っていただくこととなりました。
2023-24シーズンに自身は現役を引退し、その後GMとしてチーム編成を考えていく中で、個人としても色々な思いがありました。
キャリアの中で様々なコーチに指導してもらってきましたが、自分がHCに強く求めていたことを、ロイブル氏であればヘッドコーチとしてチームを作ってくれると思っています。
自分の話を少しさせていただくと、トヨタ自動車アルバルクでルーキーシーズンに優勝を経験しましたが、自分のプレーで優勝争いができるチームを作りたいという思いで2007年に北海道に移籍してきました。
選手としてはその目標を果たすことはできませんでしたが、2026年にはじまるB.PREMIERに向けて、絶対にレバンガ北海道を強くし、CS出場に絡めるチームを作っていくという目標を持って昨シーズンGMに就任したので、色々なタイミングが重なり、ロイブルHCに指揮を執っていただけることになり、運が良かったなと思いますし、これからが楽しみでワクワクしています。
決して簡単な道のりではないと思いますが、ロイブルコーチと一緒に困難な道のりを共に歩んでいければと思います。
必ず強いチームを作りますので、引き続きレバンガ北海道へ応援のほどよろしくお願いします。

会見終了後、ロイブルHCより会場にお集まりの皆さまへ
会見にお越しの皆さま、今日は本当にありがとうございました。
沢山のファンの皆さまがこのような会見に足を運んでくださり、拍手を送ってくださることは特別なことだと感じていますし、感謝しています。
成功を掴むには時間が必要であり、早く辿り着きたいのであれば一人で進む必要があります。
より多くのことを達成し、より遠くへ辿り着きたいのであれば、チームとして一緒に頑張っていこうと、選手たちにも伝えたいと思っていますが、同じことをファンの皆さまにも伝えたいです。
成功を掴むには、スプリント競技ではなく、マラソンで挑む必要があると思っているので、引き続きチームへの応援をよろしくお願いいたします。
Let's go together!
トーステン・ロイブル氏 ヘッドコーチ就任のお知らせのリリースはこちらご覧ください。